いまから50年前、1969年6月28日。
ニューヨークのゲイバー「ストーンウォール・イン」で、ゲイ(今でいうところのLGBTQ+)たちが警察の手入れに対し初めて抵抗し、それは数日間にわたる暴動に発展しました。いわゆる「ストーンウォールの反乱」です。抑圧されることが当たり前だった世界で、平等な権利を求める活動の始まりでした。当時のスラングで「さりげなくゲイであることをほのめかす」ことを、「ヘアピンを落とす(to drop a hairpin)」と表現していたことから、この反乱は「ヘアピンの落ちる音が世界に響きわたった」と伝えられました。
「私には、PRIDEがある」。その衝撃は大きな波紋を呼び、1年後には現在のプライドパレードの起源となるデモ行進がニューヨークなどで行われました。LGBT運動の大きな転換点として、「ストーンウォールの反乱」は歴史に名を残すことになりました。
そして25年後、1994年8月28日。
日本で初めてとなるプライドパレードが、東京で開催されました。約1,000人が新宿中央公園から渋谷・
宮下公園までをレインボーフラッグを掲げて行進しました。「8月28日」という日は、1963年に、マーティン・ルーサー・キング牧師らが中心となって人種差別撤廃を求めて行進し、あの「I Have a Dream」の演説が
行われたことでも有名な「ワシントン大行進」と同じ日でした。
ふたたび25年の時が流れた、2019年。
『東京レインボープライド2019』のテーマは、 「I HAVE PRIDE」。
私たちは、ひとりひとりが「PRIDE」を持っています。私たちは、異常でも、病気でもありません。恥ずべき存在でも、嫌悪される存在でもありません。ひとりひとりの「PRIDE」が尊重され、輝いていくこと。
そして、「私=I」から「私たち=We」へ、「PRIDE」が結びついていくこと。25周年と50周年という記念すべき年に「PRIDE」の原点に立ち戻り、らしく、たのしく、ほこらしく、手に手をとって、これからも行進を続けていきましょう。いつの日か、真に公平で寛容な、すべての人があるがままを誇れる、愛にあふれる社会が実現する、その日を夢見て。
- ※『東京レインボープライド2019』は、LGBTをはじめとするセクシュアル・マイノリティの存在を社会に広め、「"性"と"生"の多様性」を祝福するイベントです。
(参考)東京レインボープライドの活動趣旨
「特定非営利活動法人 東京レインボープライド」は、「らしく、たのしく、ほこらしく」をモットーに、性的指向および性自認(SOGI=SEXUAL ORIENTATION, GENDER IDENTITY)のいかんにかかわらず、すべての人が、より自分らしく誇りをもって、前向きに楽しく生きていくことができる社会の実現をめざしています。
- ※イベントの趣旨に反するメッセージ(特定の個人・団体等を誹謗中傷したり、偏見や差別を助長したりするような表現や内容)はおやめください。 また、公序良俗に反する行為や違法行為、他人の迷惑になる行為は行わないでください。
- ※悪天候、地震、伝染病(デング熱等)等の不測の事態によって、やむなくイベントが変更または中止となる場合がございます。
- ※パレードは、警察への申請上はデモ行進(集団示威行為)であり、企業等の大々的な商業宣伝活動はできないことをご了解ください。
- ※ブース出展者並びにパレード出展者に関して、下記に該当しないことを確認のうえ出展を許諾しています。
・暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者、その他これらに準ずる者