ご協力のお願い
「特定非営利活動法人 東京レインボープライド」の監事で、弁護士の立石結夏さんが共同代表を務める『LGBTs・IPV研究プロジェクト』が、性的マイノリティのDV被害やストーカー被害などに関するアンケート調査を実施しています。
以下の説明を読み、ご協力をいただける方は、下記URLからアンケートにアクセスし、ご回答ください。
ご協力をよろしくお願いします。
●アンケートはこちらから
→ https://jp.surveymonkey.com/r/LGBTsIPVx
■アンケート調査の概要
「DVというと男女の話で、セクシュアルマイノリティは関係がない」と思っておられる方は、セクシュアルマイノリティの中でも少なくないのではないでしょうか。
私たち弁護士は、パートナーからの暴力のご相談に接しており、その中にはセクシュアルマイノリティの方からの相談もあります。しかし、セクシュアルマイノリティの中にもパートナーからの暴力被害にあっている人がいる、という事実は、セクシュアルマイノリティにも、そうでない方にもあまり知られていません。
そのような状況ですので、行政の窓口などでも十分な支援体制がとられているとは、残念ながら言えません。
そこで、研究者と弁護士からなる「LGBTs・IPV研究プロジェクト」は、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなどセクシュアルマイノリティの方を対象に、パートナーからの暴力被害や、その際の対応などをお伺いするウェブアンケートを2018年5月から約1か月間にわたって実施いたします。
世間にまだ届いていない生の声をお聞かせいただきたく、ぜひご協力をお願いします。
■本調査の意義
このアンケート結果はインターネット等で公表する予定です。そして、この結果をもとに、全国の自治体や民間でDV被害者の支援をしておられるところに、この問題を知ってもらいたいと思っています。
日本では、DVの被害にあったセクシュアルマイノリティへの支援体制がまだまだ整備されているとは言いがたく、支援にあたる方のセクシュアリティについての理解が不十分なことも少なくないと思われます。実際に、セクシュアリティを理由に支援が受けられなかった例もあり、事態は非常に深刻です。特に、法律上の性別が男性であったり、男性と思われる方については、相談が受けづらく、シェルターも全く足りていません。支援に携わる方には、行政、民間問わず、このアンケートの結果を通じて、セクシ
ュアルマイノリティとDVの問題を知っていただき、セクシュアルマイノリティであっても支援をきちんと受けられるようにしていただきたいと思っています。
セクシュアルマイノリティの中には、自身が暴力被害を受けていても、DVは男女間だけで起こるもの、という思い込みから自身のそれがDVだと気付かないこともあります。DVは、セクシュアリティに関係なく起こることであり、暴力の被害を受けているセクシュアルマイノリティは自分だけではないということに気付いて、信頼できる人や専門家に相談してほしいと思います。
■セクシュアルマイノリティの暴力被害の特徴
同性のパートナーからの暴力被害の場合、自身のセクシュアリティをカムアウトしていないと家族や友人等に相談するのは難しくなってしまいます。また、セクシュアルマイノリティの友人は加害者とも友人であることも多く、セクシュアルマイノリティの友人にも相談しづらいこともあるでしょう。また、法律上の性別を変更していない場合には、法律上の性別と自認が違っていることが問題になるかもしれないと思って、相談しづらいこともあるかもしれません。そうなると被害者は孤立してしまいます。そういった状況は、支配的な関係を続けることに利用されてしまいます。自分が被害を受けているという認識をもっていない方も多く、私はパートナー関係の解消の際に起きる金銭トラブルや別れ話がもつれてアウティングされたというご相談の中で、パートナーからの日常的な精神的暴力や身体的暴力等が自然に語られることがあり、驚くことがあります。
●調査実施主体:「LGBTs・IPV研究プロジェクト」
[共同代表]
北仲千里/広島大学ハラスメント相談室准教授
立石結夏/弁護士(第一東京弁護士会)
LGBT支援法律家ネットワーク所属
[問合せ(北仲)]lgbtipv@ybb.ne.jp